糖質制限ダイエットはクソであるのか

たまには株以外のことも書いてみたいと思います。

わたしは趣味でランニングをするので、一般の人よりもほんの少しだけ食事とかカロリーとかに詳しいのですが、世にはびこる糖質制限ダイエットが他のなんちゃらダイエットと違ってぜんぜんブームが過ぎ去っていないような気がするのと安易な糖質制限ダイエットはやめた方がいいと考えているので、少し語りたいと思います。

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糖質制限ダイエットは痩せるのか

これがブームが過ぎ去らない一番の理由なのでしょうが、糖質制限ダイエットは痩せるのです

え?痩せるんだっらええやんと思う方もいるかもしれませんが、そもそもダイエットの目的はなんなのでしょうか

ほとんどの方はダイエットといえば上の図のような感じを目指しているんじゃないかと思います。

こんな感じで見た目は変わらないけど数字だけ減ればいいという方はほぼいないでしょう。

しかしながら実は糖質制限による体重減少は下の図の状況が起きていると思われるのです。

糖質とは

体重は主に3大栄養素のバランスと食事量によって決まります。

3大栄養素とは、タンパク質(protein)・脂質(fat)・炭水化物(carbonhydrate)です。

糖質とはこの3大栄養素のうちの炭水化物のことを指します。

炭水化物は人間が活動するためのメインエネルギーなのですが、ひとつ特徴的な性質があります。

炭水化物を摂取すると体内のグリコーゲンが増加するのですが、このグリコーゲンは水と結合します。

これによって1gあたり3gの水分を含むことになるのです。

これが糖質制限ダイエットの一番のからくりなのです。

通常1日あたりの推奨される炭水化物のカロリーバランスは65%程度。仮に全体で2000kcalを摂取するとした場合、1300kcal分の炭水化物を取ることになります。

1300kcalは炭水化物325gなので、炭水化物を全く取らずに脂質かタンパク質に置き換えると325*3=975g分の水分が体内から失われることになります。

しかしながらこれは本質的に体重が軽くなったわけではなく、脂肪は一切減っていないのです。

もちろん、明日の体重測定の結果をよく見せたいというなら一時的に糖質制限をするのもわるくないでしょうが、もし見た目を変えたいのであれば糖質制限はほぼ無意味、むしろ有害、なんだったら見た目はもっと大きくなるので止めた方がよいでしょう。

糖質制限をすると太る

糖質制限をすると太ります。

さきほど少し説明したPFCバランスなのですが、炭水化物を減らすということは必然的に他の脂質やタンパク質が増えることになると思います。

タンパク質は筋肉を作るのに必要な栄養素なのですが、トレーニングをしなければ脂肪に代わりますので、運動をせずに炭水化物を減らしてプロテインなんかを摂っている人は、わざわざ体脂肪率を上げにいっている行為にほかなりません。

3大栄養素の役割と特徴

先も書きましたが炭水化物の特徴は摂取すると1gにつき水が3g増えるのが特徴です(この時の1gとはごはん1gではなく、炭水化物1gです。(炊いたご飯150gあたりに55gの炭水化物が含まれています)

人間は息をするだけでもカロリーを消費するのですが、この時に消費するのは主に糖質になります。

つまり生きるのに必ず必要な栄養素です。


タンパク質は筋肉を作るのに必要です。さきほども書きましたが筋トレをしなければ取りすぎた分のタンパク質は脂質に変化します。タンパク質の比重は1.1なので脂質よりも重く、筋肉をつければつけるほど体重は重くなりやすいのですが、筋肉をつける過程で余分な脂質を落とせるのであまり気にする必要はないでしょう。見た目も引き締まるので比重の軽い脂質が多いよりも筋肉が多いほうが良いと思います。

脂質も必要な栄養です。全く脂質を摂らずに生きることはできません。蓄えやすく、そして減らしにくいという特徴があります。脂質は人間にとっていざという時のための栄養で、体内から糖質がなくなった時は脂質を燃やしてエネルギーにします。基本的には先に糖質から消費するので、脂質を落とすには30分以上の運動が必要だったりします。一度つけてしまうと中々離れない厄介者です。比重は軽く0.9くらいです。

正しいダイエットとは

糖質制限がよくないのであれば、どうすればいいのか

結論からいうと、1日の摂取カロリーを適切にすることです。

多少の太りやすい太りにくいはあるにせよ、基本的に人間も地球の物理法則に則った生き物なので、質量保存の法則みたいなのが成立します。

ようするに食べれば太るし食べなければ太らないのです。

そのうえでPFCバランスを適切にすることが必要です。

個人的には炭水化物65%タンパク質15%脂質20%くらいがオススメです。

適切な摂取カロリーは調べれば計算サイトがいくつもありますのでいくらまでに抑えればよいのかを計算してみてください。(現状の摂取カロリーと理想があまりにかけ離れてる人は一気に減らさないようにしてくださいね、続きませんので。100kcalずつくらい徐々に減らしていくと良いと思います)

何も考えずに食事をすると99%の人は脂質過多になります。これだとどんどん脂質が増えて体重が落ちにくくなるので、カロリー計算アプリなんかで毎日の食事をつけて(わたしはmy fitnesspalというものを使ってました。無料の範囲で使えます)PFC管理をすることをお勧めします。

ここまでを理解できたなら、間違っても1日の摂取カロリーは今までどおりで、糖質だけを制限するということがどれだけ無意味なのかがわかるはずです(どうしても糖質制限したいなら総カロリーを減らすべきです)

運動について

ダイエットと運動は切っても切れないものですが、基本的には運動では痩せません。痩せるのは食事管理です。

たとえばわたくし40代男性体重55kgが20キロ走った時に消費するカロリーは1200キロカロリー弱です。2-3年走り続けている市民ランナーだと1週間に走れる限界量は40-50kmくらいなので、1週間がんばっても1.5日分程度の食事を抜いた程度にしかなりません。少しでもお菓子を食べようものなら一瞬で水の泡です。

ではなぜ運動をするのかというと、脂質を落とし筋肉をつけるためです。余分な脂質を落とし筋肉をつけることがシンプルに数値ではない見た目のダイエットに効果的だからです。

どうして脂質制限ダイエットが流行らないのか

世の中には糖質制限ダイエットはあふれているのに脂質制限ダイエットなるものはほとんどみかけません。なぜでしょうか?

おそらくですが、ダイエットというものがビジネスだからだと思います。

脂質はほとんどの食事に含まれていて美味しいです。そんな脂質を減らすというのは非常に困難で、辛くて、つまらないものです。糖質制限の方が遥かに簡単だし続けることができるのです(無意味ですが)

一度自分の適性な脂質量を計算して、なんとなく普通に食事をしてみてください。おそらく大半の方がお昼ご飯の時点で1日の量をオーバーするでしょう。

それくらい脂質制限は難しいのですが、それくらいやらないとダイエットはできません。簡単に痩せられるものなどこの世にはないと思っておいた方がいいでしょう。

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